〜あらすじ〜伽羅(めいぼく)先代萩・御殿の段
  1. 万治、寛文の、1660年から1671年にかけて、仙台藩伊達家で起こった伊達騒動が題材です。
  2. 当時は江戸時代ですから、歌舞伎や浄瑠璃では舞台を、事件から300年ほど前の南北朝時代に移し、人名の役名も全て変更しています。
  3. 奥州の足利家の執権(しっけん)仁木弾正(にきだんじょう)や妹の八汐(やしお)らが、足利家の乗っ取りを企む物語です。
  4. 小説などでは、お家乗っ取りをたくらむ、家老、原田甲斐と黒幕である伊達兵部らの策謀で、仙台、伊達家の3代藩主、伊達綱宗が吉原の遊女、高尾太夫に魂を奪われ、廓での遊蕩にふけりその結果隠居させられる。
  5. 甲斐一味は、綱宗の後を継いだ亀千代(4代藩主・伊達綱村)の毒殺を図るが、忠臣たちによって防がれると言う筋になっています。
  6. 最後は策謀を図った者どもは誅され、伊達家に平和が戻ると言うお話です。

  7. 多くは原田甲斐が悪人になっていますが、小説「籾の木は残った」では反対に忠臣となっていますが、史実上は、幕府裁定の場で刃傷に及んだ原田甲斐の方が分が悪い、と言うのが一般的な評価ですが、今でもハッキリしないと言う事の様です。
  8. 伽羅(めいぼく)先代萩 とは、殿様が銘木の高価な「きゃら」(伽羅)で作った下駄を履き、郭に通ったため伽羅(めいぼく)先代萩と言うのだそうです。
  9. 何とも、結構なお話ですな!、多分、馬鹿殿、だったのだろう。